職場の人間関係にストレスを感じているが、人間関係がしんどいから仕事を辞めていいのか?と、悩んでいませんか。強いストレスを感じて体調を崩しているなら、仕事を辞める決断をしてもいいのです。
ただし、人間関係についての悩みはどこに行ってもつきまといます。

私は5回の転職経験がありますが、今から振り返ってみるとどの会社でも人間関係での悩みはありましたね。
仕事を辞める決断を下すのは、職場の人間関係の対処法について考えてみてからでも遅くないことをお伝えしたいのです。
この記事を読むことで、人間関係でウジウジと悩まず「なるほど、そういう考えもあるんだ」という前向きな気持ちになり不安が解消されますよ。
この記事で分かること
人間関係で辞めたい理由を深掘りしてみる
辞める前にまず自分が辞めたい原因を振り返ってみましょう。突き詰めていくと原因が相手にあるのか、自分にあるのか2つに大別されます。ここではそれぞれの場合をみていきましょう。
退職理由の2つの重要ポイント
- 自分の力ではどうにもならないケース
- 自分にも問題があるケース
ここでは、自分の力ではどうにもならない場合と自分にも原因があるという2つのケースでみていきましょう。
自分の力ではどうにもならないケース

人間関係の悩みには、職場環境や相手の言動や行動に振り回されて、それがストレスになっているケースです。
この場合は自分の努力ではどうすることもできないことが多く、体を壊すくらいの状況なら環境を変えることも一つの方法といえるでしょう。
ここでは該当する事例をみていきましょう。
上司のセクハラやパワハラ
人間関係で多いのが、暴言や暴力などで精神的に追い詰める「パワハラ」や性的な嫌がらせ「セクハラ」です。パワハラやセクハラが起こる原因として、会社や上司の倫理観の欠如といえるでしょう。

歴史の古い会社や男性の従業員が多い職場は、どうしても起こりやすい傾向にあるのも事実です。
このようなセクハラやパワハラを改善しようとしない会社で、精神的に追い詰められてまで働く理由ないでしょう。
同僚からいじめ
職場の同僚からの陰湿ないじめを受けている場合も該当します。例えば以下のように最初は溶け込めない状況から段々エスカレートしてくケースも考えられます。
・除け者にされる
・陰口や噂を流される
・無理に仕事を押しつけられる
職場のいじめは複数人で行っている場合が多く、複数の同僚を相手に簡単には解決できない状況が大半です。

会社に訴えても職場の雰囲気にも影響し、泥沼にはまり悪化するリスクも考えられますね。
上司や人事に改善要求を出す労力を費やしても、改善する可能性は低く、逆に報復を受ける可能性もあります。
何よりも悔しいのが仕事で自分の能力を発揮できなくなることです。こんな職場は離れた方が無難でしょう。
会社環境がもたらす人間関係の不和
社風や会社方針が影響して人間関係が悪化しているケースも該当します。
例えば以下のケースが考えらるでしょう。
・ノルマが厳しくピリピリしている
・体育会系で上下関係に厳しい
・上司が常に監視している
「郷に入っては郷に従え」という言葉もありますが、厳しいノルマで人間関係も最悪、または、連帯感や価値観を強要される人間関係は苦痛でしかないでしょう。
すでに体調を崩している
すでに体調を崩している状況の場合も該当します。体調になんらかの影響が出ているということは、赤信号が点灯しています。

ここで無理をして会社に居続けても、さらに悪化する事態になりかねませんよ!
できるだけ仕事を休み治療に専念すべきでしょう。この状況なら周囲も何も言われることはないのですから。
自分に問題がある場合

人間関係で仕事を辞めたい理由には、自分に原因がある場合もあります。この場合は退職を考え直すことをおすすめします。
ここではその詳しい事例をみていきましょう。
入社して1年も経っていない
新しい職場で働いて1年も経っていない場合です。最初は、新卒や転職で職場環境に馴染めないことは当たり前です。
以下の理由で短期間で退職を判断するのは避けて、最低でも1年は働いてみましょう。
・指摘された内容が理解できるようになる
・同僚と信頼関係ができれば状況が変わる
・仕事にやりがいを感じることができる

やっぱり数か月だけで退職を決断するのは時期早々といえるでしょうね。
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愛想がない・人付き合いが苦手
挨拶をしない、周囲が合わせられない性格だど、職場で孤立する原因になっているかもしれません。
話してみると人間性もアピールもできるのに、うまくコミュニケーションができないため誤解されてしまうのです。

何かのきっかけで職場いじめに発展するケースもありますから気をつけたいところですね。
同僚との交流を避けてきた内向的な性格を見直し、職場で声がかけやすい人を選んで、少しずつコミュニケーションをとる努力をしてみましょう。
よく誤解される性格
見た目や振る舞いから誤解されやすい人は、周囲からも反感をかっている場合があります。

もし、あなたがよく最初のイメージと違ったと言われるなら要注意です。
自分では気づかないうちに以下のように他人からみれば印象が悪くなっている場合はあります。
・内向的な性格ゆえに挨拶ができない、
・お節介な性格から人のこと詮索する
・同僚とコミュニケーションをとらない
そのような性格に心当たらいがあるなら、できるかぎりコミュニケーションをとって自分の人柄を知ってもらうようにしましょう。
職場に同年代や同性がいない
職場に同年代や同性がいないと孤立しやすく、話が合わせられなかったり、一方で周囲から遠慮されたりと溶け込めない状況も考えられます。
ただ、世代が異なる環境は、働く前にある程度予想できたはずです。そこで馴染めない、孤立しているといってもあなたに自身にも原因があることは考えられます。
時間はかかりますが、自ら心を開いて歩み寄る必要があるでしょう。
辞める前に試してほしい5つの対処法

前述の通り人間関係で悩む原因は、自分の物差しで相手を変えようとしているからです。人間関係で悩まないコツは、相手を変えようとしないことです。ここでは、人間関係で気持ちが楽になる考え方をみていきましょう。
見出しテキスト
- 人間関係を深めようとしない
- 嫌いな人には距離をとる
- 俯瞰的に嫌な人との関係をみる
- 良き相談者を1人つくる
- 期間限定の付き合いだと割切る
ここでは、上記で挙げた5つの対処方法を詳しくみていきましょう。
人間関係を深めようとしない
会社での人間関係は、無理に深める必要はありません。学生時代のように無理に仲良くなる必要はないのです。職場では仕事に影響が出ない程度の人間関係でいいのです。
職場でも飲み会に誘われることも多いですが、無理に付き合う必要はありません。ある程度の人柄などがわかればそれで十分なのです。
嫌いな人には距離をとる
合わない人や嫌いな人からは、なるべく距離を置くことが大切です。距離感には、「物理的な距離」と「心理的な距離」の2つの意味がありますが、以下のように距離感を意識するだけでストレスが軽減されます。
【物理的な距離】休憩時間や社内行事などもできる限り離れる
【心理的な距離】嫌いな相手を「かわいそう」と憐れむ・何か言われたら受け流す
まず「物理的な距離」では、職場でもできる限り一緒に行動しないのがコツです。昼食や休憩時間、飲み会など会社行事でどうしても参加しなければならない場合も、近くの席は避けましょう。物理的な距離を取ることでずいぶん楽になります。
そして、「心理的な距離」は、相手とは違う価値観だから考えがあわない、もしくは「こんなことでしか自分の承認欲求を満たせないんだな。かわいそうに。」と憐れんでみる、または、受け答えも感情的にならず、あっさりと受け流すことが重要です。
俯瞰的に嫌な人との関係をみる
嫌いな人は、自分の判断基準や価値観の壁を乗り越えて、人の心に土足で踏み込んでくるため、激しい嫌悪感が生まれます。相手の誤った行動を直したいと思うのですが、それはあくまでもあなたの基準であり、当の本人は、何の罪悪感もないのです。
この場合は、相手を正そうとする必要はありません。その考えが無駄なのです。この場合の対処としては、「俯瞰的に自分を感じる」イメージを持ちましょう。
自分がイラだっている、不機嫌になっていることをもうひとりの自分が「あ、今怒っている」と客観的に認知すると意外にいら立ちを抑えられます。
何よりも「この人とは価値観が違うから相手にするだけ無駄」と思うことが気持ちを楽にするのです。
良き相談者を1人つくるだけでいい
相談相手を一人つくるだけでも気持ちが楽になります。相談する相手は、職場で境遇や立場が同じである人や口が堅く聞き役に回ってくれる人がベストです。職場に信用できる人がいなければ、親や配偶者、友人、兄弟でも構いません。
あなたの味方になってくれる人の存在があなたを強くしてくれます。自分ひとりで抱え込むより誰かに話すことで楽になれるのです。一人で悩むと必ず精神的に追い詰められた状態になります。周囲に心強い味方になってくれるだけで、人として強くなれるでしょう。
期間限定の付き合いだと割切る
嫌な人や合わない人は、「部署異動になるまで」「この会社を辞めるまで」の期間限定での付き合いだと割切ると少し楽になります。これは月曜日は、会社へ行くことを考えると憂うつになりますが、週末金曜日になると気持ちが非常に楽になることと同じですね。
期間がある(終わりがある)とわかれば、気持ちに余裕が出てくるのです。よって、人間関係においても、「まぁ、一生この状況が続くわけではないから、今は頑張ってみる」という前向きな気持ちになれるのです。
すでに退職を固く決断したなら次のことを考える

これまで退職する理由や対処方法をお伝えしてきましが、記事を読み進める中で「やっぱり、辞めることしか考えられない」という方もいるでしょう。
会社を辞める決意を固めたなら、恋愛と一緒で未練が無くなれば振り返らず、次こそは、明るい職場で元気いっぱいで働く姿をイメージしながら、前向きに考えましょう。ここでは次の職場で失敗しない人間関係の築き方について考えていきましょう。
次の職場で人間関係で失敗しないコツ
退職を決めたあなたに、次の職場では人間関係で失敗しない対処方法をまとめてみました。考え方の基本は、周囲への気配りです。これができると周囲もあなたへの警戒心が解け、良いスタートがきれるでしょう。ここでは、6つのコツを紹介します。
新しいの職場で失敗しないコツ
- 積極的に挨拶をする
- 仕事を手伝いを申し出る
- 手伝いを申し出る
- 前職との比較をしない
- 仕事で成果を出す
- 職場のキーマンを知る
ここからそれぞれ詳しく解説していきましょう。
積極的に挨拶をする
新しい職場では恥ずかしがらず積極的に挨拶をしましょう。ごく当たり前のことですが、あいさつができない人は多いのです。普段から電話やメールより、LINEのようなチャットツールが主流になることで、文章でも挨拶ですら省略していますよね。
ツールが便利になるほど、対面での礼儀がしっかりできるとあなたの印象がぐっと良くなります。さらに、新しく入社した人から、挨拶されて嫌な気分になる人はいません。それに加え、挨拶することで自分の名前や顔を覚えてもらえ、職場に溶け込むのも確実に早くなります。
手伝いを申し出てみる
新しい職場で仕事が忙しそうな人を手伝う、荷物運びや掃除などの雑用も積極的に自ら行うようにしましょう。入社して間もない頃は、職場に慣れるため余裕のあるスケジュールの場合が多いです。
そんな時間に余裕があるときに、周囲に困っている人がいれば、積極的に手伝うようにすることで、印象が良くなります。さらに周囲の人と交流もできます。
これは中途入社で実績がある人が、職場に溶け込むには特に効果的な方法です。なぜなら、前評判が高い人が入社する際に警戒感が高くなりがちで、周囲の見る目も厳しくなっています。そんな時に仕事ができるそぶりを出すよりも、困っている人に寄り添うことで、周囲を親密感を与えることができるのです。
前職との比較をしない
前職の比較や仕事のやり方を持ち込むなどは避けましょう。中途入社したひとによくあるのが、前職との比較をしたり、仕事のやり方で推し進めようとすると周囲から批判を受けます。これは私も経験がありますが、無意識のうちに前職の仕事のやり方を持ち出してしまう時があるのです。
新しい職場の同僚からすれば、嫌がられる原因です。「郷に入っては郷に従え」という言葉がある通り、まずは新しい会社のやり方を真摯に教わり覚えることを心がけましょう。決して自分が年上があるから、実績があるからといって態度や言葉にするのは避けましょう。
同僚と交流を持ち職場のキーマンを知る
入社した際にできるだけ周囲と交流する機会を持ち、職場のキーマンとなる人と仲良くなりましょう。職場でも役職がある上司はもちろんのこと、役職がなくても職場で一定の影響力を持っている人がいるはずです。
例えば、何十年の社歴がある経理担当や定年間近の大先輩など、上司も一目置いている人はどの職場にも必ずいます。そのようなキーマンに嫌われないように同僚との交流を持ち、常に情報を仕入れておきましょう。
仕事で成果を出す
最終的には任された仕事で成果を積み重ねると、信頼関係が構築できます。特に中途入社の方は、どうしても周囲から厳しくみられてしまいます。中には敵視してくる同僚もいるでしょう。そういった人たちを黙らせるには、最終的には仕事で結果を出すしかありません。
もちろん、結果をだすことは簡単なことではありません。しばらくは、職場環境や仕事の進め方にも慣れることを一番に考えましょう。これまでお伝えした通り、周囲に配慮しながら実績を着実に積み重ねる努力をしていきましょう。
退職を決めたなら「建前」の理由で円満退職を目指そう

退職を決めたら円満退職を目指しましょう。ここで一時の感情を優先して退職理由を人間関係として伝えると、引き留めにあったり、後々トラブルに発展する可能性があります。

「立つ鳥跡を濁さず」という通り、いかなる不満があっても「しこり」を残さないような辞め方がベストだよ。
悔しい気持ちを今はぐっと気持ちをこらえて、ここは建前の理由で円満退職をしましょう。
円満退職のポイント
・退職理由は建前で伝える
・最低でも1ヶ月半前に伝える
・引継ぎは丁寧にでわかりやすく
・忙しい時期は避ける
建前の理由で辞める方法を詳しく知りたい方は、以下のを参考にしてくださいね。
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まとめ
この記事では、人間関係で仕事辞めたいと思うことは、一般的なのかというテーマから対処方法や次の職場で人間関係を上手に構築するコツをお伝えしました。
人間関係の悩みは、どこの職場でもあるため永遠のテーマといえるでしょう。人間関係もちょっと見方を変えるだけで、気が楽になることもできるのです。
ただ、精神的に追い詰められている、体調を崩している状況になれば話は別です。原因となる職場から離れて、ストレスが少ない新しい環境で働くべきです。
この記事が新たな第一歩へ踏みだせる助けになれば幸いです。