給料が上がらないのに、やればやるほど仕事は増えて、仕事へのモチベーションが下がり、「やり切れない…」と不満を募らせていいませんか?
給料が上がらない理由には、日本の雇用環境や会社の規模、人件費を抑制する経営体質、業種など、さまざまな理由があります。

給料上がらない理由はもしかするとあなた自身にも原因があるかもね。詳しくは後述するよ。
この記事では、給料が上がらない原因を考えながら、給料(収入)を上げる考え方を紹介します。
本記事を読むことで給料を上げることに一歩踏み出すことができるようになるでしょう。
この記事を書いた人

- 5回の転職経験あり
- ITベンチャー企業の採用担当者(5年目)
- 内部監査業務も経験
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この記事で分かること
給料上がらない原因を考えてみる

給料が上がらない理由には、上図の通り外的要因と内的要因の2つの理由があります。以下を考えてみましょう。
要因 | 意味 | 事例 |
---|---|---|
外的要因 | 自分以外にある他者や環境から受ける原因 | 会社が人件費抑制、低賃金の業種、経営不振 |
内的要因 | 自分の能力や性格による行動が原因 | 能力が低い、勤務態度が悪い |

上記のどちらかを分析できたら、あとは給料を上げるための方法を考えましょう。
対策としては以下の2つが考えられるでしょう。
短期的に収入を増やしたいなら、仕事の依頼を受けてすぐに売上が入るフロー型の副業、または転職が最も早く給料(収入)を上げることができるでしょう。
一方で、長期的に収入を上げることが考えられるなら、資格取得や社会人向けの大学で勉強してスキルアップ、ブログやECサイト運営や株式投資などのストック型の副業を取り組む方法が考えられます。

なかなか戦略的に考えることは難しいかもしれません。でも私の経験からは、若いうちに自己投資をしておけばよかったと後悔してます…。
Advice
給料上がらないなら、給料(収入)を上げるために戦略を立て対策をすることで解決できる。
※フロー型とはその都度、商品やサービスを提供して収入を得る1度きりのスタイル。ストック型とは月額など継続的に商品やサービスを提供して収入を得るスタイル
給料が上がらない理由とは?
モチベーションを下げる給料が上がらない理由は色々あります。ここではその理由を解説していきます。
20代で給料は上がらない

残念ながら20代の若手社員では大きく給料は上がりません。
以下の令和2年賃金構造基本統計調査の概況を見ても、大企業でも29歳までで月給が30万には届くことが難しいというのがわかるでしょう。

この統計のように給料体系から短期的に給料を大きく上げることは難しいといえるでしょう。
業種の給料が低水準である

給料は今働いている会社の業種によっても左右されます。
以下は国税庁のデータですが業界別で大きな違いがあるのがわかるでしょう。

自分がいる業界の給料が低く、給料アップしたいと考えるなら、平均年収の高い業種への転職も考えないといけません。
日本全体で給料が上がっていない

日本全体の問題ですが、日本の給料水準が全く上がっていないことも関係しているでしょう。
海外では給料が順調に伸びているにもかかわらず、日本は給料水準が直近30年間でほぼ変わっていません。

すでにお隣の韓国も日本よりも給料水準は高くなっているんです。
これを聞くと「人手不足なのにどうして?」と思う人も多いでしょう。日本が低賃金である理由は以下の通りです。
・日本では従業員を簡単に解雇できない
・終身雇用、年功序列の雇用環境
・企業が利益を内部留保(貯蓄)へ回す
給料が上がっている諸外国が羨ましいと思うものの、実は失業率も高く解雇される雇用環境です。
日本は諸外国に比べて解雇されず、多くの人が働くことができる社会のため失業率も低いといえるでしょう。
そもそも会社に評価されていない

給料が上がらないと不満を感じている人の中には、実は会社から評価がされていないだけという人もいます。
実は、人には能力が低い人ほど自分は平均点以上の能力があると錯覚し、自己評価が高くなることがあります。
これを心理学では「レイク・ウォビゴン効果」や「平均点以上効果」と言うそうです。

特に若い頃は「自分は仕事ができる!」と思ったものです。今から考えると恥ずかしいですけどね。
自分では、評価されるのが当たり前と思っていても、会社はあなたを評価していないことに気づいていないのです。
評価されないと不満を感じているなら、同僚や上司に勇気を出して評価を聞いてみてもいいでしょう。
給料が上がらないのに仕事増えると感じるケース
ここでは、給料が上がらないのに仕事だけが増えるとを感じるケースを見ていきましょう。
人が減って仕事が増える

人手不足なのに増員や補充をせず、状況が変わらないと職場ではありませんか?
コストに厳しい会社なら、新たに人を雇うよりも今いる社員に残業してもらう方が、コストも抑えられると考える経営者もいるかもしれません。

人を大切にしない会社には、結局人は集まらず業績も悪くなっていくでしょう。
給料は上がらないのに責任だけが増える

責任が増えて給料が上がらないのは、やはり会社の規模や人件費を抑制している経営方針などが該当しています。
特に製造工場や介護など、人の労働力に頼る労働集約型のビジネスモデルの場合は、人件費を抑制する傾向があります。

自分が働く業種がどんなタイプの産業かも確認してみましょう。
前述と異なり、勤続年数が1、2年くらいの頃に後輩の指導や案件を任される時期があります。
そんな時に「割に合わないよ…」と感じることがあります。
この場合は、新人扱いから一人前と認められた証拠でもあり、給料のことは考えず仕事で成果を出せることを考えましょう。
出世で仕事増えたのに給料が上がらない

出世したのに給料がそれほど上がらないと感じることもあります。
例えば、役職手当がついた一方で、これまで残業代がつかなくなり収入が逆に減ったというケースです。
これを聞くと違法と思う人もいるかもしれませんが、法的には「管理監督者」には残業や休日手当を支払う義務はないのです。
ただし、条件として管理監督者はそれなりの権限や給料も一般職と比較しても高い水準でなければなりません。
それなのに、実際は給料もそこまで高くなく、権限も少ないという場合なら要注意です。

俗に言う「名ばかり管理職」と呼ばれ不当に残業代を支払わないというケースですね。
上司や先輩の働き方をみて、会社で働き続けるのかを考えるべきでしょう。
仕事できない人と給料が同じ

仕事ができない同僚と同じ給料の場合も納得はいかないでしょう。
仕事が回ってくるのは評価されている証拠ですが、仕事量にあった給料がなければモチベーションもあがりません。
また、等級など給料体系が決められていれば、さすがに給料が大幅に上がるということはありません。

評価が高いなら今後は給料が上がる可能性もあるので、今は様子を見るというのもひとつの考え方です。
給料に見合わない仕事ランキング
一般的に給料に見合わない仕事はどんなものがあるのでしょうか。
ここでは業種別の離職率のデータから、仕事に見合わないランキングを紹介していきます。

上記のように離職率ワーストを上位から見ると以下が推測できます。
・対人・接客でストレスが多い
・休日や労働時間が不規則
・給料水準が高くない
内容から割に合わないと感じる人が多く、仕事を辞める人が多いといえます。
一方で、離職率が低い業種は給料水準が相対的に高く、ある程度納得して働いている人が多いことがわかりますね。

給料の高さ以外にもやりがいを仕事に求めている人ももちろんいるでしょう。感じ方は人それぞれですね。
給料上がらない時のモチベーションの上げ方とは?

ここでは給料の手当や副業など給料を含めた収入を上げることでモチベーションアップする方法について紹介します。
給料(収入)上げる方法とは?
- 資格手当を目指す
- 副業にチャレンジする
- 転職を考える
資格手当を目指す

支給される資格手当がないかを会社に確認してみましょう。
資格手当なら支給される会社も多く、会社を辞めても役立つ可能性も高いためキャリアアップにもつながります。
まず、会社でつく手当をおさらいしてみましょう。
①労働基準法で定められている手当
時間外手当、休日手当、深夜手当などの割増賃金
②会社が任意に支給する手当:
職務関連の手当:役職手当、営業手当、単身赴任手当
能力関連の手当:技能手当、資格手当
勤怠関連の手当:精皆勤手 勤続手当
いくら収入を増やしたいといっても無駄な残業や望まない業務でも続きません。
また、出世して役職手当を支給されるというのも一つの考えですが、時間がかかる上に出世できるかも確実性がありません。
そう考えるとやはり資格手当で給料をアップするのが良策だと考えます。ただし、難しい資格だとかなりの努力が必要です。

資格取得の学習には独学がベストですが、私も挫折したことは幾度とあります…。
最近はオンライン講座も色々と登場し、例えばスタディング(総合・コース一覧)は、危険物取扱者、FP、中小企業診断士や公務員試験まで実用的な資格講座が多く、費用が数万円とお手頃なのもいいですね。
資格の勉強方法は、予算や方法により合ったものでチャレンジしてみましょう。
副業を始めてみる

漠然と収入は上げたいが転職や自分がやりたいことが明確でない人は副業を始めてみましょう。
副業なら会社を辞めて無一文になるリスクも低く、気軽に始めやすいのがメリットです。
副業を始めるにあたり、最初は以下を基準に考えてみましょう。
・経験やスキルを生かせる
・投資の少ない副業
・場所を選ばずどこでもできる
まずは、投資額が少なくパソコンがあれば、初心者でも始めやすい副業3つを紹介します。
せどり
せどりは、仕入れた商品を高く売ることでその差額で稼ぐことです。
メルカリやAmazon、ヤフーオークションなどで売れる商品をリサーチして、安い仕入れ先を見つけて販売することが基本です。
売れやすい商品として、ゲームやアニメ、書籍など身近に手に入りやすいものから販売してみるのもいいでしょう。
シェアリングサービス
シェアリングサービスとは、自分が持っているものを貸し出す、特技やスキルを販売することで利益を出す仕組みです。
例えば以下のようなサービスがあります。
どれもサービスは気軽に行うことができて、すでに自分が持っている資産やスキルで稼げるなら、障壁も高くなく始めやすいでしょう。

akippaは、自宅がイベント会場に近いところなら、登録しておくだけで収入につながる可能性ありますよね。
自分の得意なことで副業を始めると長続きはしやすいですよ。
WEBライター・デザイン・画像編集などの副業
自分のスキルで稼ぐということも良いでしょう。クラウドソーシングなら手軽に始めることができます。

クラウドソーシングに登録すると上記のように多彩な案件があります。パソコンがあれば、大抵の作業を始められます。
まずは、ネット上で発注者と受注者をマッチングしてくれる「クラウドソーシング」に登録することから始めてみてはどうでしょうか?
以下に代表的なネット上で仕事が受注できるクラウドソーシングを紹介します。

私もWEBライターから始めました。未経験でスキルがなくても、始められるのがいいですよね。
最初は、単価は1円以下と低いですが、実績を積み重ねていくことで、月収100万を超えるフリーランスとして独立される人もいます。
まずは、簡単な案件から始めてみましょう。
給料上がらないから転職を考える

すぐに給料が上げたいと考えるなら、やっぱり転職が一番の近道です。
ただし、転職を決断する前にあなたが履歴書や職務経歴書に書くことができる実績はどのくらいあるのかをよく考えてから決断しましょう。
また、給料が上がらないからという理由で辞めると、自分のやりたい仕事を見失いがちです。
振り返ってどんな強みがあるかを洗い出して、転職活動に望むようにしましょう。
よかったら、転職を悩み始めた人のたら「Step1.転職準備」を一度読んでみてください。
当サイトでは、私が採用担当者として実際に利用している転職エージェントをおすすめしています。
転職に際しての準備や履歴書の添削や面接指導など、転職をサポートしてくれる「転職エージェント」をおすすめしています。
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また、給料が上がらないためにモチベーションを上げる方法も「昇給なしは違法じゃない|モチベーション上がらず辞めたい時の対処法」の記事で紹介しています。
給料上がらない会社を辞めた方がいいケース
給料が上がらないことを不満に思っていてもなかなか退職に踏み切れない人もいるでしょう。ここでは辞めた方がいいケースを紹介します。
転職エージェントのメリット
- 給料以上の仕事をしたくない
- 10年以上給料が上がっていない
- 人が集まらない
給料以上の仕事をしたくない

給料が上がらないから「給料以上の仕事をしない」と考えているのは非常に損な考え方です。
- 無駄な時間を過ごすことになる
- 成長が止まってしまう
- 評価も下がってしまう
給料に対する不満を態度で示しているかもしれませんが、会社側は聞き入れるどころかあなたの評価が悪くなります。

昇給が遠のき、結局はあなたに返ってくるのです。
まずは上司と話をしてみましょう。あなたの昇給しないなら、いつまでも会社にいても仕方がありません。
評価は会社によって変わります。今の会社で評価が低くとも他社へ行くと180度評価が変わる人もたくさんいます。
評価が低かった人が転職して、なんと社長に抜擢された方も私は知っています。

ドラマのようですが、転職して評価が上がることは珍しくないんです。
転職は面倒ですが、転職には旬があり、しかも後からあの時転職しておけばと後悔しても仕方ありません。
私はいつも「チャレンジしなければ成功もない」と考えています。
そんなこともあり転職の情報や求人紹介を相談しながら進められる転職エージェントを以下の記事で紹介しています。
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10年間給料が上がっていない

勤続10年が過ぎても給料が上がらない会社なら、このまま働くことを考えた方がよいでしょう。
長期間給料が上がらない理由として考えられるのは以下でしょう。
・長期に渡り会社の業績が悪い
・昇給に関する就業規則が明言されていない
・会社が自主退職を暗に促している
上記の理由から振り返ってみてよく考えてみましょう。会社の状況だけでなく、もしかするとあなた自身に原因があるかもしれません。

常識的に考えて10年間給料が上がらないという会社は異例ですね…。
ちなみに、10年間昇給がなくても違法にはなりません。労働基準法では昇給については就業規則に明示は必要ですが、必ずしも昇給させる必要はないのです。
会社に原因があるのか、自分に適性がないのかを考えながらこのまま働き続けることを考えた方がよいでしょう。
人が集まらない会社

同僚が辞めていく人が多く、なかなか人が定着しない、採用で人も集まらない会社は要注意です。
近年は若者の数も減少し売り手市場が続いています。
そんな中でブランド力のある大企業に優秀な人材が流れ、中小企業はますます人材確保に苦戦しているのも事実です。

私も採用担当として、人材の獲得にはとても苦慮してます。
会社が採用や育成、福利厚生の充実など働きやすい職場へ改善を図らないと、今いる従業員の業務量の負担が軽減されることはないでしょう。
会社で人が採れないことがあるなら、注意すべき会社と言えるでしょう。
標準的な給料をもらえるように行動しよう
この記事では、給料が上がらないのに仕事量だけ増えることに不満を感じている人に向けてお伝えしてきました。
この記事のまとめ
- 給料(収入)を上げたいなら戦略的に考える
- 短期で収入をあげるなら副業か転職
- 平均年収が低い業種なら給料は上がらない
- 会社に不満を持つ前に自分に原因がないか考える
- 給料以上の仕事をしないなら辞めた方がいい
- 10年給料が上がらない会社は何か問題がある
働く上で業務量や内容は給料に見合っていないとやり切れない思いになるのは当然です。
会社に育ててもらったという恩義を感じる人もいるかもしれませんが、納得できる給料をもらうことも仕事を続けていく上で大切です。
従業員を大切にしない会社は、今後人材不足の影響で人を採用できず、やがて経営も厳しくなっていくでしょう。
標準的な給料をもらうために給料交渉、あるいは転職するなど行動に移さないとさらに機会損失も大きくなります。
現状の給料に不満を感じているなら、解決に向けて一歩踏み出すことから始めましょう。